イラスタ覚書:黒白ブラシで花を楽に描く

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現在の私のイラスタのワークスペースはこんな感じ。だいぶんパレットが増えてきました。サブビューはあんまり使わないので普段は閉じてます。
プリセットパレットの部分は無駄に見えますが、プリセットブラシ形状が登録できるようになるとかそういう改善を期待して広めに取ってあるのです。ツールパレットはやたら多く見えますが、背景の白い鉛筆みたいなアイコンはスペース確保用としてとりあえずドットペンを複数放り込んであるので実はそんなにツールセット数としてはないのですよ。ただ、隠れてるリブにもたくさんあるのですが(苦笑)
カラーセットは縦がHSVの30刻み、横で彩度×明度のグレイッシュグラデーションをつくり、明度で薄くなるグラデと輝度で薄くなるグラデを放り込んだ自作のもんです。あと、青空と緑と岩土のベースになるグラデ。色を選んだらカラーガイドパレットの近似色リブで色相と明度の色範囲が表示されるようにしてます。これで少しずつ違う色が作りやすくなりました。

 

で、このたび、バラを大量に描かないといけない仕事があります。前に他の納品でもあったのですが、ぶっちゃけめんどい(スミマセン)。遠景なら今まで使っていたグレーで作った面のみのブラシで誤魔化せるのですが、中景あたりになるとバラのディテールを描かないとそれらしく見えないんですね。バラって事はわかっても一重に見えてしまう。でも、めんどいなら楽する方法を考えればいいじゃないというのがモットーなので、今回はちょっと知恵を駆使して、

色変更が出来ないカラーでブラシの登録はしたくないので、輪郭線もある程度の影も下塗りも取れてなおかつ色も随意に変更できるブラシの作り方を考えよう

と言うのをちょっと覚書して見ました。興味のある方は続きをどぞ。

 

<1>Expressionで形を拾ってくる

まーせっかく花花素材集があるんですから、シルエットを拝借してきましょうかと。Expression持ってない方は<1>は飛ばしてくださって構わないです。
前みたいに、このepsからExpression上でブラシ登録しストロークを引いて変化をつけるのもありなんですが、今回は沢山花の数もあるしここから黒白ブラシのベースを作るだけにしました。まずは色を整理します。


とりあえず花だけでいいや(バラっぽい葉っぱじゃないけど、自作した黒白の葉っぱのブラシが既にあるし)花の分のパスを全部黒に、蘂の部分を全部白にし、背景に見やすいようにピンクの長方形を配置。

黒塗りしたパスのレイヤーをコピーし、別レイヤーを作ってペースト。それに白のストロークをつけて塗りを消してしまいます。これで上から
・しべのパス(白塗り)
・花の輪郭線(白ストローク)
・花のパス(黒塗り)
というレイヤー構成になっています。

Expressionはストロークに随意の筆圧が適用できるので、筆圧リストから中ほどが細くなるのを選んでみました。

すると、ちょっと変化がついて、まだしもベクターくささは薄らぎました。もっと薄めたかったらアナログっぽいスケルタルストロークを適用すればいいですが、今回はそこまでしないです。

どこが一番太くなるかの設定。ストロークの始端終端が太くなる筆圧設定なので、一番太くしたいところのアンカーポイントを始点ツールでクリックしてやれば調整できます。

で、psdに書き出してExpressionでの作業はお終い。

 

<イラスタで加筆して黒白ブラシを作る>

で、イラスタでそのpsdをひらいて背景を消したところ。

ベースだけで登録してもいいんですが、とりあえずバラっぽく輪郭線を入れてみよう。

さらに、別レイヤーでちょっと影を補完してみよう。黒白ブラシにするんで白(輪郭線になる色)でエアブラシを吹いてます。輪郭線のレイヤーを参照レイヤーにして、エアブラシのオプションで参照レイヤーからはみ出さない設定にすれば、任意の花弁部分だけ影がつけられる寸法。でもこれでは濃すぎるので、レイヤー濃度を少し下げてグレイ程度に見えるようにしておきます。

で、ここからがちょっと肝心。まず、
・しべのパス(白塗り)
・花の輪郭線(白ストローク)
・花の陰(白エアブラシ)
・花のパス(黒塗り)
の4レイヤーを選択し、メニューの「選択>選択レイヤーを結合」で、ひとつのラスターカラーレイヤーにまとめてしまいます。念のために元の4レイヤーは残す設定にしています。

 

更に、それをレイヤーの変換で黒白レイヤーに変換すると、下のように誤差拡散でグレイ部分が1ドットの網点になります。この状態になった黒白レイヤーをブラシに登録するのです。


ブラシに登録する際には、任意の花をシュリンク選択した上で行うと綺麗(何も選択してないと画面全体が登録対象になってしまうので注意)

小さい分の花8つを同様に登録し、複数スプレーでカラーレイヤーに散布したところ。色は、黒で登録した部分が選択色、白で選択した部分が背景色で描かれます。まーそれなりじゃないでしょうか。あんまり大きくしなければ、アンチエイリアスがきいてるせいもあってそこそこ網点部分もぼやかしてくれます。

 

<輪郭線と塗りを分離してみる>

さて、このままで加筆しても構わないっちゃ構わないのですが、塗りと線とが分離できれば加筆も楽ですよね。じゃあちょっとやり方を考えて見ましょう。

黒白レイヤーを作って代替色を設定し、先ほどのブラシで描いてみました。 黒白レイヤーはアンチエイリアスが効かないので、網点がはっきり出て、形もちょっとジャギが目立ちます。しかし、その分色域選択で黒白はっきり分離できるのです。

まず、この黒白レイヤーを複製します。上は白のみを残した輪郭線用のレイヤー、下は全部黒で塗りつぶした花のベースの塗りレイヤーになります。
上の輪郭線レイヤーをアクティブにして色域選択を発動し、白のアイコンをクリックして、白色のみを選択した状態にします。そして、編集メニューから選択範囲外をクリアします。これで、上のレイヤーでは塗り部分の黒が消えました。

つぎに、下のレイヤーをアクティブにし(選択範囲はそのまま)、カラーを黒を選択して編集メニューから塗りつぶしを行うと、白部分にあった選択範囲の中が黒で塗りつぶされるので、こちらでは輪郭線が消えて塗りのみになります。これで線と塗りが別レイヤーに分離できました。

 

で、このままだとジャギが目立ちすぎるので以下の処理をします。私はまとめてアクションに登録しています。(本当は先の色域選択とかも全部含めて1アクションにしているので、実際にはほとんど手間はかかってないです)

・上の輪郭レイヤーにスムージング×2
・上の輪郭レイヤーをラスターカラーに変換
・下の塗りレイヤーにもスムージング×2
・こちらもラスターカラーに変換
・下のレイヤーを選択しフォルダ化
・そのフォルダをクリッピングフォルダ化

1.1.4からはフォトショのように下のレイヤーでクリッピングが出来るようになったので、最後2行を上の輪郭レイヤーを選択して下のレイヤーでクリッピング化してもいいと思います。で、必要に応じて上のほうにガウスぼかしを2程度かけるともう少しましです。


下のレイヤーでドット漏れが出ている場合は修正しましょう。でもって、描画の大きさによってはまだ網点の感じが残っているので、水彩の色混ぜ等で軽くぼかすといいです。


で、お好みで輪郭線やハイライトを別レイヤーで補完したり、下のベースに花弁のグラデの色を足したり、斑入りにしてみたりすると綺麗です。

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